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そっとねっとコラム2026.8.4

ケアマネジャーの選び方と変更方法──「合わないかも」と思ったら見る5つのサイン

結論、ケアマネジャーは費用ゼロでいつでも変更できます。選び方の5つのチェックポイントと、「合わないかも」と感じたときに変更を考えていい5つのサイン、実際の変更手順4ステップまで、厚生労働省の情報をもとにやさしく解説します。

介護そっとねっと編集部16分で読める
ケアマネジャーの選び方と変更方法──「合わないかも」と思ったら見る5つのサイン

「担当のケアマネジャーさんに、家の事情をあまり聞いてもらえている気がしない」 「電話してもなかなか折り返しがなくて、施設探しが進まない」 「そもそも、ケアマネジャーって何をしてくれる人なのか、よくわからないまま契約してしまった」

——介護そっとねっとのアプリには、ケアマネジャーとの関係についての戸惑いの声が少なくありません。ケアマネジャーは介護保険サービスの入り口に立つ専門職ですが、実際にどう選び、合わないと感じたときにどうすればいいのかは、あまり知られていません。

この記事では、ケアマネジャーの役割から選び方のポイント、変更を考えてよいサイン、実際の変更手順までを、厚生労働省の公式情報にもとづいてやさしく整理します。

この記事でわかること

  • ケアマネジャーが実際に何をしてくれる専門職なのか
  • 依頼先を選ぶときに確認したい5つのポイント
  • 「変更してもいい」と判断できる5つのサイン
  • 実際に変更する4つのステップと、かかる費用
  • 遠方に住むご家族が気をつけたいこと

ただし、この関係には多くのご家族が誤解している落とし穴があります。「一度契約したら、簡単には変えられないのでは」という思い込みです。記事の後半で、その誤解がなぜ生まれるのかと、実際の手続きについてくわしくお伝えします。


ケアマネジャーとは?何をしてくれる専門職なの?

ケアマネジャー(介護支援専門員)は、要介護1以上の認定を受けた方のケアプラン(介護サービス計画書)を作成し、サービス事業者との調整や見直しを行う専門職です。依頼にかかる費用は原則として無料です。

要介護認定を受けたあと、実際に介護保険サービスを使うためには「どのサービスを」「どれくらいの頻度で」「どの事業所から」利用するかを決めた計画書(ケアプラン)が必要です。このケアプランを、ご本人やご家族の希望・心身の状態をふまえて作成するのがケアマネジャーの役割です。

ケアマネジャーが所属するのは「居宅介護支援事業所」という事業所で、主な仕事は次のように整理できます。

業務内容
アセスメントご本人の心身の状態、生活環境、希望を聞き取る
ケアプラン作成利用するサービスの種類・頻度・事業所を計画書にまとめる
サービス事業者との調整デイサービスや訪問介護の事業所と日程・内容を調整する
モニタリング月1回程度の訪問で、サービスが合っているか確認する
給付管理利用したサービスの費用を市区町村に請求する事務処理
各種相談介護保険以外の制度(医療・福祉・成年後見など)についての相談窓口

ここで多くの方が驚かれるのが、ケアプラン作成にかかる費用は自己負担がゼロという点です。居宅介護支援費というかたちで介護保険から全額まかなわれており、利用者が窓口で支払うことはありません。「相性が合わないから他を探したい」と思ったとき、費用面のハードルを気にする必要がない、というのは覚えておいて損はないポイントです。

なお、要支援1・2の方の場合は、居宅介護支援事業所ではなく地域包括支援センターが担当窓口になります(一部業務を居宅介護支援事業所に委託している場合もあります)。要介護認定の基本的な流れは、親の介護が始まったら──はじめての介護保険、申請から費用までやさしく解説で解説しています。


ケアマネジャーはどうやって探せばいいの?

まずは地域包括支援センターに相談し、複数の居宅介護支援事業所を紹介してもらうのが基本の探し方です。事業所には法律上、特定の1社だけでなく複数の候補を示す義務があります。

要介護認定の結果が届いたら、ケアプラン作成を依頼する居宅介護支援事業所を決める必要があります。探し方の主な入り口は次の3つです。

探し方① 地域包括支援センターに相談する

お住まいの地域を担当する地域包括支援センターには、地域内の居宅介護支援事業所の一覧(ハートページなどの冊子やリスト)が用意されています。中立的な立場から複数の候補を紹介してもらえるため、初めての方に最も安心な入り口です。

探し方② 入院先の病院・ケースワーカーから紹介を受ける

入院をきっかけに介護が必要になった場合は、病院の医療ソーシャルワーカー(MSW)が退院支援の一環として、地域の居宅介護支援事業所を紹介してくれることがあります。退院までのスケジュールが決まっている場合は、この経路がスムーズです。

探し方③ 市区町村の窓口で一覧をもらう

市区町村の介護保険担当窓口でも、管内の居宅介護支援事業所の一覧を配布しています。自宅から近い事業所や、特定の疾患(認知症など)に強い事業所を絞り込みたいときに確認するとよいでしょう。

いずれの入り口を使う場合も、1つの窓口や1人の紹介者からの案内だけで決めず、できれば2〜3か所の情報を比べることをおすすめします。

ケアマネジャーを探す3つの入り口(地域包括支援センター・入院先の医療ソーシャルワーカー・市区町村窓口)から、複数の候補事業所を比較して1つを選ぶまでの流れを示した図


依頼する事業所を選ぶとき、何を確認すればいいの?

「話をよく聞いてくれるか」「連絡が取りやすいか」「地域のサービスに詳しいか」の3点は、実際に会って初めてわかることが多いため、契約前の面談で必ず確認しましょう。

複数の候補が挙がったら、実際に会って話す機会(初回相談・アセスメント面談)を通じて、次の5点を確認してください。

  • 話をしっかり聞いてくれるか:こちらの説明を遮らず、専門用語をかみ砕いて説明してくれるか
  • 本人の希望を尊重してくれるか:ケアマネジャーの意見を押しつけず、ご本人が「どう暮らしたいか」を起点に提案してくれるか
  • 地域のサービス事業者に詳しいか:地域密着型サービスや、希望する曜日・時間帯に対応できる事業所を具体的に提案できるか
  • 連絡が取りやすいか:電話や訪問の頻度、緊急時の連絡方法について明確な説明があるか
  • 医療職との連携がとれているか:持病がある場合、主治医や訪問看護との調整実績があるか

このほか、契約時に必ず重要事項説明書という書類の説明を受けます。この書類には事業所の運営方針や料金、ケアマネジャー1人あたりの担当件数などが記載されており、特定の事業所だけでなく複数のサービス事業所を紹介することが法律上義務づけられている旨も明記されています。もし「ここしかない」というような説明の仕方をされた場合は、遠慮せずに他の選択肢も見せてもらうよう伝えて構いません。

なお、ケアマネジャー1人あたりが担当できる件数には制度上の目安が設けられており、件数の多い事業所ほど1人あたりの対応時間が限られる傾向があります。「担当している利用者の人数」をさりげなく尋ねてみるのも、連絡の取りやすさを見積もる手がかりになります。

「初回の面談で、なんとなく話しやすいと感じたかどうか」——実務的なチェック項目に加えて、この直感も大切にしてください。ケアマネジャーとは今後、月に1回以上、長期にわたって関わることになる相手だからです。


こんなサインが出たら、変更を考えていい

「話を最後まで聞いてくれない」「連絡が数日つかない」「希望と違うサービスばかり勧められる」など、5つのサインのうち複数が当てはまるなら、変更を検討する時期かもしれません。

ケアマネジャーの変更を考えていい5つのサイン(話を最後まで聞かない・連絡がつきにくい・希望と違う提案ばかり・医療職との連携が薄い・説明が不十分)を示すチェックリスト図解

一度契約すると「もう変えられないもの」と思い込んでいるご家族が多いのですが、それは誤解です。ケアマネジャーとの相性が合わないと感じたら、いつでも変更できます。変更を考える目安となる5つのサインを整理しました。

サイン具体例
① 話を最後まで聞いてくれないこちらが話している途中で遮られる、要望を伝えても記録に残らない
② 連絡がつきにくい電話や訪問の約束が守られない、折り返しに数日かかる
③ 希望と違う提案ばかりされる本人・家族の意向より、事業所側の都合が優先されている印象がある
④ 医療職との連携が薄い主治医の指示や入院時の情報が、ケアプランに反映されていない
⑤ 説明が不十分費用や制度変更について聞いても曖昧な返答しかない

これらのサインが1つあったからといって、すぐに変更すべきというわけではありません。ただし、複数のサインが重なり、話し合っても改善しない場合は、変更を検討してよい段階です。

こんなご家庭が当てはまります 「担当を変えたら角が立つのでは」と遠慮してしまう方も多いのですが、ケアマネジャーの変更は制度上ごく普通の手続きです。担当変更を理由に、その後の介護サービス自体が受けにくくなるということはありません。

一方で、「サービスの回数を減らしたいと言ったら断られた」「区分支給限度基準額を超える提案をされた」といった場合は、変更以前に、ケアマネジャーが制度の基準に沿って正しい説明をしている可能性もあります。区分支給限度基準額の考え方は親の介護が始まったら──はじめての介護保険、申請から費用までやさしく解説で解説しているので、あわせて確認すると判断しやすくなります。


実際に変更するには、どうすればいいの?

まず今の事業所に契約解除の意思を伝え、地域包括支援センターに新しい事業所を紹介してもらいます。費用はかからず、サービスの利用が途切れることもありません。

変更を決めたら、次の4ステップで進めます。

ステップ1:現在の居宅介護支援事業所に契約解除を伝える

契約書・重要事項説明書に解除の手続きが記載されています。多くの事業所では、電話や書面での申し出で足ります。理由を詳しく説明する義務はありませんが、「対応が難しいと感じている」程度は伝えておくと、記録の引き継ぎがスムーズになることがあります。

ステップ2:地域包括支援センターに新しい候補を紹介してもらう

最初に探したときと同じように、地域包括支援センターに相談し、新しい居宅介護支援事業所を紹介してもらいます。「前の事業所とは違うタイプを希望している」といった要望も伝えて構いません。

ステップ3:新しい事業所と契約し、ケアプランを引き継ぐ

新しいケアマネジャーが決まったら、現在のケアプランや心身の状態に関する情報を引き継ぎます。市区町村への「居宅介護支援事業所(変更)届」の提出が必要になる場合がありますが、これは通常、新しい事業所側が手続きしてくれます。

ステップ4:サービス事業者にも変更を伝える

デイサービスや訪問介護など、すでに利用しているサービス事業者にも担当ケアマネジャーが変わったことを伝えます。この間もサービスの利用自体が止まることはなく、通常は数日から1〜2週間程度で新しい体制に移行できます。

ケアマネジャー変更の4ステップ(契約解除の申し出、地域包括支援センターへの相談、新事業所との契約とケアプラン引き継ぎ、サービス事業者への連絡)を示したフロー図

変更にかかる費用は、依頼と同様に発生しません。ケアプラン作成費が全額介護保険からまかなわれる仕組みは、変更後の事業所でも変わらないためです。


遠方に住むご家族が気をつけたいこと

同居していない場合は、電話やメールでの報告頻度と、緊急時の連絡順序をあらかじめ取り決めておくと、離れていても状況を把握しやすくなります。

離れて暮らすご家族にとって、ケアマネジャーは現地の状況を知る最も身近な情報源になります。契約時に次の点を確認しておくと、遠方からでも安心感が変わります。

  • 月1回のモニタリング報告を、電話・メールのどちらで受け取れるか
  • 体調急変時に、誰に・どの順番で連絡が入るか(本人→ケアマネジャー→遠方の家族、など)
  • オンライン面談(ビデオ通話)に対応しているか

すべての事業所がオンライン対応をしているわけではありませんが、対応可能な場合は、帰省のタイミングに合わせず定期的に状況を確認できるようになります。遠距離での介護に不安がある場合は、仕事と介護の両立:時間管理と心の余白を保つためにもあわせてご覧ください。


まとめ:ケアマネジャーは「変えていい」関係

この記事で持ち帰っていただけることを、3つに整理します。

  • ケアマネジャーへの依頼・変更ともに費用はかからないことがわかりました
  • 5つのサインを目安に、変更を検討していいタイミングを自分で判断できるようになりました
  • 契約解除から新事業所への引き継ぎまで、サービスを止めずに進められることがわかりました

ケアマネジャーは、介護保険サービスを利用するうえで最も長く付き合うことになる専門職です。だからこそ「今の担当者が合っているかどうか」を、ときどき振り返ってみる価値があります。

介護の悩みは、制度の話だけでは片づかないことも多くあります。日々の不安に押しつぶされそうなときは、介護がつらいと感じたら──介護疲れのサインと、心を守るセルフケアもあわせてご覧ください。

今日、ひとつだけできること

次にケアマネジャーと話す機会があったら、今月のモニタリングで「困っていること」を1つだけ具体的に伝えてみてください。「なんとなく合わない気がする」より、「連絡がつきにくくて不安だった」のように具体的に伝えるほうが、関係が改善するきっかけになりやすいものです。

それでも状況が変わらないと感じたときは、ひとりで抱え込まず、同じ立場のご家族の経験を聞いてみるのもひとつの方法です。介護そっとねっとのアプリでは、介護に向き合うご家族どうしが匿名でやりとりできます。「ケアマネジャーを変えて楽になった」といった、生活に近い体験が集まる場所です。よければのぞいてみてください。


よくある質問

Q. ケアマネジャーを変更すると、今のサービスは使えなくなりますか?

いいえ、使えなくなることはありません。ケアプランの引き継ぎと事業者への連絡が済めば、デイサービスや訪問介護などの利用は継続されます。変更の手続き自体でサービスが中断することは基本的にありません。

Q. ケアマネジャーへの依頼や変更に費用はかかりますか?

かかりません。ケアプラン作成にかかる居宅介護支援費は全額が介護保険から給付されており、利用者の自己負担はありません。これは変更後の新しい事業所でも同じです。

Q. 要支援1・2の場合もケアマネジャーに依頼できますか?

はい。ただし窓口は居宅介護支援事業所ではなく、原則として地域包括支援センターになります。一部の業務を居宅介護支援事業所に委託しているセンターもあります。

Q. 事業所から1社しか紹介されなかったのですが、それでいいですか?

重要事項説明書には、複数のサービス事業所を紹介することが義務づけられている旨が記載されています。1社の案内で決めるのが不安な場合は、地域包括支援センターや市区町村の窓口に相談し、他の候補も確認することをおすすめします。

Q. 変更を伝えると、今の担当者との関係が気まずくならないか心配です。

制度上、担当変更はよくある手続きであり、変更を理由にその後のサービス利用が不利になることはありません。理由を詳しく説明する義務もないため、「対応が難しいと感じている」程度の伝え方で問題ありません。

Q. 遠方に住んでいても、ケアマネジャーとやり取りできますか?

電話・メールでの定期報告や、事業所によってはオンライン面談に対応しています。契約前に、モニタリング報告の方法や緊急時の連絡順序を確認しておくと、離れていても状況を把握しやすくなります。


※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の状況に関するアドバイスは専門家にご相談ください。

参考にした公式情報

※事業所ごとの運営方針や担当件数、報酬改定の詳細は変更される場合があります。実際の依頼・変更にあたっては、お住まいの地域包括支援センターまたは市区町村の介護保険担当窓口に必ずご確認ください。

本記事の編集方針・訂正ポリシーは 編集方針ページ をご覧ください。

よくある質問

いいえ、使えなくなることはありません。ケアプランの引き継ぎと事業者への連絡が済めば、デイサービスや訪問介護などの利用は継続されます。変更の手続き自体でサービスが中断することは基本的にありません。

かかりません。ケアプラン作成にかかる居宅介護支援費は全額が介護保険から給付されており、利用者の自己負担はありません。これは変更後の新しい事業所でも同じです。

はい。ただし窓口は居宅介護支援事業所ではなく、原則として地域包括支援センターになります。一部の業務を居宅介護支援事業所に委託しているセンターもあります。

重要事項説明書には、複数のサービス事業所を紹介することが義務づけられている旨が記載されています。1社の案内で決めるのが不安な場合は、地域包括支援センターや市区町村の窓口に相談し、他の候補も確認することをおすすめします。

制度上、担当変更はよくある手続きであり、変更を理由にその後のサービス利用が不利になることはありません。理由を詳しく説明する義務もないため、「対応が難しいと感じている」程度の伝え方で問題ありません。

電話・メールでの定期報告や、事業所によってはオンライン面談に対応しています。契約前に、モニタリング報告の方法や緊急時の連絡順序を確認しておくと、離れていても状況を把握しやすくなります。

ご利用にあたっての免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的として介護そっとねっと編集部が作成したものです。介護保険や医療・心理に関わる個別のご判断については、 お住まいの市区町村の地域包括支援センター、主治医、担当ケアマネジャー、または厚生労働省の公式情報をご確認ください。記事は2026.8.4時点の情報に基づきます。

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