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そっとねっとコラム2026.7.15

ショートステイとは?費用の目安・予約の流れ・連続利用30日ルールまでやさしく解説

ショートステイ(短期入所生活介護)は、要支援1〜要介護5の方が数日から施設に宿泊できる介護保険サービスです。1割負担・多床室なら1日3,000円前後が費用の目安。予約の流れ、連続利用30日ルール、家族の休息(レスパイト)への活かし方まで公式情報をもとにやさしく解説します。

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ショートステイとは?費用の目安・予約の流れ・連続利用30日ルールまでやさしく解説

「介護を始めてから、丸一日休めた日がない」 「冠婚葬祭や出張のあいだ、親を一人にできない」 「たまにはゆっくり眠りたい。でも、預けるなんて申し訳ない気がして……」

——在宅介護を続けるご家族から、こうした声をよく聞きます。そんなときに頼れるのが、ショートステイ(短期入所生活介護)です。数日から施設に宿泊でき、そのあいだの食事・入浴・排せつなどの介護をプロに任せられる、介護保険の正式なサービスです。

「介護される本人のためのサービス」と思われがちですが、厚生労働省の解説でも、短期入所生活介護は利用者の孤立感の解消や心身機能の維持回復だけでなく、「家族の介護の負担軽減などを目的として実施」されるものと明記されています(厚生労働省 介護サービス情報公表システム)。つまり、介護する家族が休むために使うことは、後ろめたいことでも何でもありません

この記事では、費用の目安、予約から利用開始までの流れ、連続利用30日ルールまで、公式情報をもとにやさしく整理します。

この記事でわかること

  • ショートステイの種類と利用できる人
  • 費用の内訳と、1週間利用した場合の概算例
  • 予約から利用開始までの流れと期間の目安
  • 連続利用30日ルールと利用日数の考え方
  • 家族の休息(レスパイト)としての活かし方と、よくある失敗の回避策

ショートステイとはどんなサービス?誰が利用できる?

ショートステイは、要介護認定を受けた方が数日〜最長30日程度施設に宿泊し、食事・入浴・機能訓練などの介護を受けられるサービスです。要支援1・2の方も「介護予防」型として利用できます。

「ショートステイ」と呼ばれるサービスには、大きく分けて次の3つがあります。

種類主な提供場所特徴
短期入所生活介護特別養護老人ホームの併設施設・単独型の事業所など食事・入浴・排せつなどの生活支援と機能訓練が中心。一般に「ショートステイ」といえばこちら
短期入所療養介護介護老人保健施設・介護医療院など看護職員等による医療的な管理やリハビリテーションも受けられる
保険外のショートステイ有料老人ホームなど介護保険を使わない自費サービス。日数の制約が緩やかな一方、費用は全額自己負担

介護保険で利用できるのは、要支援1〜要介護5の認定を受けている方です(要支援の方は「介護予防短期入所生活介護」等になります)。まだ認定を受けていない場合は申請が先になりますので、親の介護が始まったら──はじめての介護保険、申請から費用までやさしく解説で申請の流れを確認してみてください。

利用する場面としては、次のようなケースが公式に想定されています。

  • 本人の心身の状況や病状がよくないとき
  • 家族(介護者)の疾病、冠婚葬祭、出張のとき
  • 家族(介護者)の身体的・精神的負担の軽減が必要なとき

3つ目に注目してください。「特別な用事がなくても、介護者が休むために使ってよい」ことが、国の説明にはっきり書かれています。


ショートステイの費用はいくらかかる?

費用は「介護サービス費の自己負担(1〜3割)+食費+滞在費+日常生活費」の合計です。1割負担・併設型多床室なら1日3,000円前後、1週間で約2万2,000円が概算の目安です。

介護サービス費(1〜3割負担)

介護サービス費の自己負担額は、要介護度と施設のタイプで決まります。併設型・多床室の場合の目安(1割負担・1日あたり)は次のとおりです(厚生労働省 介護サービス情報公表システム)。

要介護度自己負担額(1割)の目安
要支援1451円
要支援2561円
要介護1603円
要介護2672円
要介護3745円
要介護4815円
要介護5884円

単独型・個室・ユニット型は別の設定があり、送迎や職員体制などの加算、お住まいの地域区分によっても前後します。所得によっては2割・3割負担になる点にも注意してください。

食費・滞在費(全額自己負担)

食費と滞在費(部屋代)は介護保険の給付対象外で、施設が設定する額を全額自己負担します。目安となる国の「基準費用額」は、食費が1日1,445円(2026年8月1日からは1,545円に引き上げ)、滞在費が多床室(特養等)で1日915円、従来型個室(特養等)で1,231円、ユニット型個室で2,066円です(厚生労働省 介護保険最新情報 Vol.1506)。

このほか、理美容代などの日常生活費も実費でかかります。

ショートステイ1日あたりの費用の内訳を示す図。介護サービス費の自己負担(1〜3割)、食費、滞在費、日常生活費の4つを積み上げ、要介護3・併設型多床室・1割負担で1週間利用した場合の概算約2万2,000円を示している。

概算例:要介護3・併設型多床室・1週間

1割負担の方が7日間利用した場合の概算は次のようになります。

項目計算金額
介護サービス費(1割)745円 × 7日5,215円
食費(基準費用額の場合)1,445円 × 7日10,115円
滞在費(多床室の場合)915円 × 7日6,405円
合計約21,700円+日常生活費

あくまで一例です。実際の金額は施設の設定・加算・部屋タイプで変わるため、申し込み前に必ず見積もりを出してもらいましょう

負担を軽くする制度もある

住民税非課税世帯などの方は、「負担限度額認定(補足給付)」により食費・滞在費が軽減されます。たとえばショートステイの食費の負担限度額は、第2段階の方で1日600円です。なお、2026年8月1日からは所得がやや高めの第3段階①・②の負担限度額が一部引き上げられます(第3段階①の食費が1,000円→1,030円、第3段階②が1,300円→1,360円など)。制度のしくみと申請方法は介護施設の食費・居住費、2026年8月から一部引き上げに──「負担限度額」のしくみと対象者をやさしく解説で詳しく紹介しています。

また、1ヶ月の介護サービス費の自己負担が上限を超えたときに払い戻される「高額介護サービス費」もありますが、対象になるのはサービス費の自己負担部分だけで、食費・滞在費は対象外です。ショートステイのサービス費は月々の区分支給限度基準額(介護保険で使える上限枠)の中でカウントされるため、デイサービスなど他のサービスとの組み合わせはケアマネジャーと相談しながら決めましょう。


予約から利用開始までの流れは?

出発点は担当のケアマネジャー(要支援の方は地域包括支援センター)への相談です。初めての利用は、相談から利用開始まで2週間〜1ヶ月程度みておくと安心です。

ショートステイ利用開始までの4ステップ。ケアマネジャーへの相談、施設選び・見学、申し込み・事前面談・契約、利用開始の順に進むことを示す流れ図。

ステップ1:ケアマネジャーに相談する

ショートステイはケアプラン(介護サービス計画)に位置づけて利用します。まずは担当のケアマネジャーに、「自分が休みたい」という理由も含めて率直に希望を伝えましょう。目的を正直に話すほど、日数や頻度の設計が現実的になります。

ステップ2:施設を選ぶ・見学する

ケアマネジャーから空き状況に応じて施設の候補を出してもらい、できれば見学します。本人との相性や、送迎の範囲、医療的な対応の可否(たんの吸引など)を確認しておくと安心です。

ステップ3:申し込み・事前面談・契約

施設に申し込むと、本人の健康状態・服薬情報・生活のリズムなどを確認する事前面談があります。かかりつけ医の情報やお薬手帳を用意しておくとスムーズです。

ステップ4:利用開始

着替え・薬・保険証類など、施設から案内された持ち物を準備して利用開始です。多くの施設で自宅までの送迎に対応しています。

なお、人気の施設は1〜2ヶ月前でも予約が埋まっていることがあります。「使いたいときに使えない」を避けるコツは後述しますが、介護者の急病などやむを得ない事情のときは、緊急受け入れの体制を設けている施設もあります。困ったときはまずケアマネジャーか地域包括支援センターに電話してください。


何日まで泊まれる?「連続利用30日」ルールとは?

介護保険で利用できるのは連続30日までで、31日目以降の分は保険給付されず全額自己負担になります。また、利用日数は要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないことが目安とされています。

押さえておきたいルールは2つです。

  1. 連続30日まで:厚生労働省が定める介護報酬の算定基準により、連続して30日を超えてショートステイを利用した場合、30日を超えた分の介護サービス費は保険給付の対象外(全額自己負担)になります
  2. 認定有効期間のおおむね半数以内が目安:ケアプランを作るうえで、ショートステイの利用日数は要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないことが目安とされています。ただしこれは機械的に適用されるものではなく、家族の事情など特に必要と認められる場合は、ケアマネジャーや市区町村と相談のうえ柔軟に判断されます

特養の入所待ちなどで長期間の利用(いわゆる「ロングショート」)を検討するご家庭もありますが、全額自費の日を挟む運用になるなど費用面・制度面の注意点が多いため、自己判断せず必ずケアマネジャーに相談してください


介護する家族の休息(レスパイト)にどう活かす?

「介護者が休むための利用」は制度上も想定された正当な使い方です。疲れ切ってから慌てて探すのではなく、「月1回・2泊3日」のように定期利用をあらかじめ組み込むのがおすすめです。

介護を長く続けるうえでいちばん大切なのは、介護する人自身が倒れないことです。ショートステイをレスパイト(休息)として活かすコツを3つ紹介します。

本人が「行きたくない」と嫌がるケースも珍しくありません。その場合は、1泊だけの「お試し利用」から始める、なじみのあるデイサービスと同じ系列の施設を選ぶ、ケアマネジャーや医師から勧めてもらう——など、小さく始めて慣れていく方法をケアマネジャーと一緒に考えてみてください。


よくある失敗と回避策

先輩介護者がつまずきやすいポイントを、回避策とセットで押さえておきましょう。

よくある失敗回避策
使いたい日に予約が取れない複数の施設に登録しておく。定期利用の枠を先に確保し、キャンセル待ちも活用する
30日を超えて全額自費になった利用日数の設計は必ずケアマネジャーと。長期利用は事前に費用シミュレーションを
本人が拒否して当日キャンセル1泊のお試しから始める。本人の不安な気持ちを聞く時間をとり、無理強いしない
想定より費用が高かった食費・滞在費・日常生活費はサービス費と別枠。申し込み前に見積もりをもらう
薬の飲み忘れ・持ち物トラブルお薬手帳と服薬情報を必ず共有。持ち物には名前を書き、リストで管理する

在宅介護の体制づくり全体をこれから整えるという方は、在宅介護、何から始めればいい?──不安を減らす準備チェックリストも参考になるはずです。


まとめ

この記事の要点(再掲)

  • ショートステイ(短期入所生活介護)は、要支援1〜要介護5の方が数日から施設に宿泊できる介護保険サービス。家族の負担軽減(レスパイト)目的の利用も公式に想定されている
  • 費用は「サービス費(1〜3割)+食費+滞在費+日常生活費」。1割負担・併設型多床室なら1日3,000円前後、1週間で約2万2,000円が概算の目安
  • 住民税非課税世帯などは負担限度額認定で食費・滞在費が軽減される。2026年8月1日からは第3段階①・②で負担限度額が一部引き上げ
  • 連続利用は30日まで。認定有効期間のおおむね半数以内が日数の目安
  • 予約はケアマネジャーへの相談から。人気施設は1〜2ヶ月前でも埋まるため、定期利用の枠を先に確保するのがコツ

「休みたい」と口に出すことは、介護を投げ出すことではありません。介護そっとねっとには、初めてのショートステイに送り出して「罪悪感で泣きそうになったけれど、久しぶりに朝までぐっすり眠れた」という体験を、そっと分かち合っているご家族がたくさんいます。制度の確認はケアマネジャーや市区町村の窓口で行いつつ、気持ちの面では、一人で抱え込まずに同じ立場の仲間とつながってみてください。

※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の金額や空き状況、手続きについては、担当のケアマネジャー・利用予定の施設・お住まいの市区町村の介護保険担当窓口にご確認ください。

参考情報(一次情報)

本記事の編集方針・訂正ポリシーは 編集方針ページ をご覧ください。

よくある質問

はい。要支援1・2の方は「介護予防短期入所生活介護」等として利用できます。介護保険で利用できるのは要支援1〜要介護5の認定を受けている方で、まだ認定を受けていない場合は市区町村への申請が先になります。担当のケアマネジャーがいない場合は、地域包括支援センターに相談しましょう。

介護サービス費の自己負担(原則1割、所得により2〜3割)に加えて、食費・滞在費・日常生活費が全額自己負担でかかります。1割負担・併設型多床室の場合、サービス費は1日603〜884円(要介護1〜5)が目安で、食費・滞在費と合わせると1日3,000円前後が概算です。部屋のタイプや加算で変わるため、申し込み前に施設から見積もりをもらいましょう。

介護保険が適用されるのは連続30日までです。連続して30日を超えた分の介護サービス費は保険給付の対象外となり、全額自己負担になります。また、ケアプランを作るうえで、利用日数は要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えないことが目安とされています。ただし機械的に適用されるものではなく、家族の事情など特に必要な場合はケアマネジャーや市区町村と相談のうえ柔軟に判断されます。

人気の施設では1〜2ヶ月前でも予約が埋まっていることがあります。初めての利用は、ケアマネジャーへの相談から利用開始まで2週間〜1ヶ月程度みておくと安心です。「使いたいのに使えない」を避けるには、複数の施設に登録しておき、月1〜2回の定期利用の枠を先に確保しておく方法が有効です。

1泊だけの「お試し利用」から始める、なじみのあるデイサービスと同じ系列の施設を選ぶ、ケアマネジャーや医師から勧めてもらうなど、小さく始めて慣れていく方法があります。無理強いはせず、本人の不安な気持ちを聞く時間をとりながら、ケアマネジャーと一緒に進め方を考えてみてください。

住民税非課税世帯など一定の要件を満たす方は、市区町村に申請して「負担限度額認定(補足給付)」を受けると、食費・滞在費が軽減されます。なお2026年8月1日からは、所得がやや高めの第3段階①・②の負担限度額が一部引き上げられます。1ヶ月の自己負担が上限を超えたときに払い戻される高額介護サービス費もありますが、対象は介護サービス費の自己負担部分のみで、食費・滞在費は対象外です。

ご利用にあたっての免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的として介護そっとねっと編集部が作成したものです。介護保険や医療・心理に関わる個別のご判断については、 お住まいの市区町村の地域包括支援センター、主治医、担当ケアマネジャー、または厚生労働省の公式情報をご確認ください。記事は2026.7.15時点の情報に基づきます。

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