介護施設の食費・居住費は2026年8月からどう変わった?
2026年9月7日確認。 2026年8月の見直しでは、施設入所の食費の負担限度額は第3段階①が680円、第3段階②が1,420円になりました。ただし、ショートステイの食費は別額です。居住費も施設・居室の種類で異なるため、まず認定証の段階と契約内容を確認してください。
「8月から請求が増えた」「認定証を更新したが、何が変わったのか分からない」。そんなときは、請求書を食費・居住費・介護サービス費・その他の実費に分けると、確認する場所が見つかります。この記事では、自治体が公開した2026年8月以降の表をもとに、家族が確認する順番を整理します。
最初に、何を手元に用意する?
負担限度額認定証、施設の料金表・契約書、変更前後の請求書を用意します。どれかが見つからなくても、施設の相談員や市区町村に相談できます。
| 確認する資料 | 見る項目 | 分からない場合の確認先 |
|---|---|---|
| 負担限度額認定証 | 有効期間、利用者負担段階 | 市区町村の介護保険担当窓口 |
| 契約書・料金表 | 施設種別、居室種類、食費・居住費の日額 | 施設の相談員・事務担当 |
| 変更前後の請求書 | 利用日数、変更された費目 | 施設の請求担当 |
認定証の段階だけで請求総額は決まりません。利用日数や部屋の種類、別途かかる実費も確認してください。家族間で相談するときも、通帳や認定証の画像をSNSに投稿する必要はありません。
「基準費用額」と「負担限度額」はどう違う?
基準費用額は国が定める平均的な費用を踏まえた額で、負担限度額は要件を満たして認定された人が負担する上限額です。実際の食費・居住費は施設との契約で決まります。
認定を受けていない人の請求額が、必ず基準費用額と同じになるわけではありません。 また、負担限度額は「軽減される金額」そのものではなく、軽減後に利用者が負担する上限です。施設への補足給付は、基準費用額と実際に要した費用のいずれか低い額と、負担限度額との差額をもとに扱われます。高松市の制度説明で、契約額と基準費用額の違いを確認できます。
2026年8月以降の所得段階はどう確認する?
認定には所得と資産などの要件があります。下表は所得段階の概要であり、年金額だけで自己判断せず、市区町村に確認してください。
| 段階 | 所得等の目安 |
|---|---|
| 第1段階 | 生活保護受給者、世帯非課税の老齢福祉年金受給者など |
| 第2段階 | 世帯非課税で、本人の合計所得金額と課税・非課税年金収入額の合計が年82.65万円以下 |
| 第3段階① | 同じ合計が年82.65万円超〜120万円以下 |
| 第3段階② | 同じ合計が年120万円超 |
世帯を分けている配偶者の課税状況や、預貯金などの資産も確認対象になります。所得計算には制度上の扱いがあるため、手取り年金だけを表に当てはめないでください。2026年8月以降の基準は大田区の負担限度額認定制度の案内を参照しています。以前の「80万円以下」という基準を、そのまま現在の判定に使わないようにしましょう。
食費はいくら? 施設入所とショートステイを分ける
2026年8月以降の負担限度額は、施設入所と短期入所で異なります。入所向けの額を、ショートステイの請求に当てはめないでください。
| 段階 | 施設入所の食費・1日 | ショートステイの食費・1日 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 300円 | 300円 |
| 第2段階 | 390円 | 600円 |
| 第3段階① | 680円 | 1,030円 |
| 第3段階② | 1,420円 | 1,360円 |
施設入所の第3段階①は従来の650円から30円、第3段階②は1,360円から60円の引き上げです。短期入所の食費はこの表の別額を確認します。調布市の2026年8月からの負担限度額表では、括弧内に短期入所の額が示されています。
居住費は全員が1日100円増える?
一律ではありません。第3段階②でも、施設種別と部屋の種類により異なります。多床室という名称だけでは判断できません。
たとえば、第3段階②の多床室は、特養等や室料を徴収する老健・介護医療院では530円ですが、室料を徴収しない老健・介護医療院等では430円です。従来型個室やユニット型個室なども、それぞれの区分を確認します。
「第3段階②なら誰でも食費と居住費を合わせて月4,800円増える」とは限りません。食費が1日60円、居住費が1日100円増える条件で30日利用する場合に限り、160円×30日=4,800円という計算になります。実際の増額は、対象の日額と利用日数で確認してください。
負担限度額認定証の申請・更新はどうする?
市区町村の介護保険担当窓口に申請し、審査を受けます。認定証は自動発行・自動更新とは限らないため、現在の有効期間と更新の受付方法を確認してください。
- 窓口や自治体の案内で申請書と必要書類を確認する。
- 本人・配偶者の資産を確認できる資料などを準備する。
- 申請し、対象になる場合は認定証の交付を受ける。
- 利用している施設・ショートステイ先へ認定証を提示する。
申請の適用時期、郵送・電子申請の可否、必要な通帳の範囲などは、市区町村に確認してください。認定証を持っていても、施設へ未提示であれば請求への反映状況を確認する必要があります。
介護サービス費の負担や、他の制度とは何が違う?
食費・居住費は、介護サービスの1〜3割負担とは別に整理する費目です。請求が増えた理由を確認するときは、どの費目に変更があったのかを分けて相談してください。
デイサービスの食費は、この負担限度額制度の対象ではありません。施設入所と通所を同じ表で比較しないようにします。高額介護サービス費など他制度についても、同じ請求書の全額が対象になるとは限らないため、窓口で対象費目を確認してください。
負担が心配なとき、どう相談を始める?
「変更前は食費が○円、変更後は○円です。認定証は第○段階で、この請求で合っているか確認したい」と、分かる範囲を伝えれば十分です。所得や資産の判断は市区町村、請求内容は施設の担当者に確認しましょう。
認定の可否や請求額の確認と、「家族の費用をどう分担するか」「先が見えず不安」という気持ちの整理は、別々に考えて構いません。介護そっとねっとでは介護家族同士で気持ちや経験を共有できますが、制度の認定や専門的な個別判断を行う窓口ではありません。共有する場合は、氏名・施設名・資産額の細部を伏せ、自分が話したい範囲から始めてください。




